バックヴィンテージワインの味わい Vol.4

はじめに

長期の熟成期間を経た「ヴィンテージワイン」「古酒」「年代物ワイン」、現在はどのような味わいなのでしょうか。

美味しいのかな?
香りや味わいはどのようなものなのかな?
なんとも気になるところです。

そこで、色々なワインをテイスティングしてみました。

バックヴィンテージのワインは長期の熟成期間を経ていることから、そのワインが過去にどのように保存されてきたかにより品質が大きく異なります。

konishi1924で販売中のワインは、中野区新井の地で小売りを行っていた店舗の地下につくられた冷暗なセラーにて温度管理・湿度管理され、動かされることもなく大切に保管されてきました。また、ヴィンテージワインを仕入れる際には、蔵出しのワインを選ぶことを心がけております。

このページでは過去にテイスティングしたワインを集めています、ワイン選びの参考にしていただければ幸いです。

「バックヴィンテージワインの味わい」もVol.4に入りました。引き続き、テイスティングしてみて「美味しい」と感じたワインをご紹介していきます。合わせて、過去のテイスティングの様子もご覧くださいませ。

▶ バックヴィンテージワインの味わい ー Vol.3
▶ バックヴィンテージワインの味わい ー Vol.2
▶ バックヴィンテージワインの味わい ー Vol.1

結婚記念日に結婚した年のワインを楽しみたい、生まれた年のワインを飲んでみたい、会社の設立記念の年のワインを贈りたい、ワイン選びに迷った場合 konishi1924 にお気軽にご相談下さい。

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プライド・マウンテン・ヴィンヤーズ ナパ ソノマカウンティ メルロー 2005 ー カリフォルニア / 赤ワイン

プライド・マウンテン・ヴィンヤーズ
ナパ・ソノマカウンティ メルロー 2005
テイスティング日/2024年6月22日
テイスター/宮島宏枝時
 


コルクを抜くとふわりとラムレーズンを思わせる甘い香りが立ち上がりました。

グラスに注ぎ色を見てみます。グラスの淵にオレンジが見える黒みがかった濃い赤色をしています。

ワインの粘性は高く、脚は太くてゆっくりと落ちていきました、アルコール度数をみてみると14.8%、高いですね。

香りは広がりのあるもので、熟成からくる華やかさと複雑さが感じられます。抜栓した時に感じた、ラムレーズン、干したスモモ、ドライのイチジク、少し鉄分を思わせる要素もあります。クローブや丁子などのスパイス、枯れ葉や葉巻、チョコレートのニュアンスも感じられ、複雑です。

口に含むと、複雑で濃縮した果実の味わいを強く感じます。酸味は中程度で少しの甘みを感じ、うまい具合にこなれて一つになった、凝縮度の高い果実味とタンニン分を感じ、これらの要素は高い位置でまとまっています。

口の中に空気を入れると先に香りで感じていたクローブや丁子の風味が広がります。

つくられてから20年ほどの時が経っていますが、とても元気で枯れた印象はありません、とても良い状態で熟成しています、今後10年から15年はよい方向に熟成を重ねていくと思われます。

現在のナパやソノマのメルローは洗練されたスタイルが多いようですが、このワインはとても濃厚でエキス分満載のスタイル、少し甘さを感じるので好みが若干分かれるかもしれません。

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アジェンダ・アグリコーラ ロベルト・サロット バルバレスコ・リゼルヴァ 2007 ー イタリア / 赤ワイン

アジェンダ・アグリコーラ ロベルト・サロット
バルバレスコ・リゼルヴァ 2007
テイスティング日時/2024年5月27日
テイスター/宮島宏枝

オレンジが淵に見える濃いめのガーネット色をしています。

抜栓し、時間を置かずにグラスに注ぐと香りは大人しく、オークの風味やヴァニラの香り、鉄分を含んだ赤い土を思わせる要素を感じます。

口に含むと、柔らかい果実味とそれに混じった甘さを感じます、旨味からくら甘さです。香りに感じられた要素がワインにも溶け込んでいます。タンニンの力強さは健在です、果実味は柔らかく上品な印象ですが、タンニンと酸味を包み混むスケール感があります。

タンニンも酸味もしっかりと存在しますが、果実味に溶け込んでいるようで、全体的な印象は上品で柔らかいのです。

とてもよい状態で熟成しておりますが、枯れた印象は全くありません、今後のエイジングも期待できそうです。

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ドメーヌ・シニャール
フルーリー  キュヴェ・スペシャル ヴィエイユ・ヴィーニュ 2014 ー フランス / 赤ワイン

ドメーヌ・シニャール
フルーリー  キュヴェ・スペシャル ヴィエイユ・ヴィーニュ 2014
テイスティング日時/2023年12月12日
テイスター/宮島宏枝

少しオレンジ色の入った濃い赤紫色をしています。色調は中程度ですが、一般的なガメイのワインと比べると濃い色をしています。

グラスに鼻を近づけますと、甘い良い香りがいたします。赤い果実のジャム、黒いドライイチジク、レーズンブレッド、東洋系のスパイス、土っぽさやヨードを思させる要素、などなど複雑です。

全体的に、香りが華やかで強く感じられ、グラスを回すことはありませんでした。

口の含むと、滑らかさが印象的、まさにビロードのよう。濃縮感があり果実のペーストを食べているような厚みのある味わい、豊かな果実味としっかりした酸味のバランスが高めの位置でまとまっていて美味しい。

フルーリーはエレガントといわれますが、エレガントながらスケール感のある奥行きが見事です。

現在、10年の時を経ていますが、まだまだ、今後10年はよい方向に熟成する力を持ったワインです。

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※ ワインのコメントは十人十色、味わいの感じ方は人により異なりますのであくまでも参考程度にご覧ください。