「ビオディナミワイン」はビオディナミ農法でつくられたブドウからつくられたワインのこと。

ビオディナミ=Biodynamie はフランス語、英語ではパイオダイナミクス=Biodynamics 、ビオディナミワインとバイオダイナミクスワインは同じ農法でつくられています。

「ビオディナミ農法」は、1942年に神智主義の人智学者、ルドルフ・シュタイナーが行った講演に基づくものです。その内容は、鉱物製肥料の使用を中心としたそれまでの農法を否定し、土壌と植物、動物の相互作用だけでなく、天体の動きにも 着目した農業と定義されています。

我々、一般人には解りにくい農法ですが、太陽や月、惑星の動きをもとにしたカレンダーにしたがい、化学化合物を一切使わずに、その土地の生態系を整え、生態系を活性化させて、エネルギーに溢れたブドウをつくる農法、と捉えれると少し解釈しやすいのではないでしょうか。

この、月や惑星の動きと植物の成長を調和させることを重視した農作業の暦(ビオディナミカレンダー)は今も使われていますし、自然のものから作る「調合剤」といわれる調剤を用いることもあります。

調合剤は必要に応じて使用される有機肥料です。
調合剤って何?、と思い調べてみると、これがなかな興味深いものでした。

500番 雄牛の糞
根の強化に使われる調合剤
雌牛の角に糞を詰て土の中へ、冬につくり、雨水で希釈し散布

501番 水晶(長石, 石英)の粉
葉に光を集める調合剤
砕いて雄の牛角に詰めて6ヵ月土中の埋め希釈し散布

など、他にも色々ありますが、上記の調合剤をみると、技術体系というより思想に近いといわれる理由もわかります。

ビオディナミ、パイオグイナミクス農法は、有機農法の一種で、月などの天体の動きや哲学的なことを取り込み、農作業や土壌、肥料も含め、独特な規定があるという、一歩踏み込んだ自然派の農法と言えるようですね。



ここまでは、ワインの原料となるブドウの栽培の話。
「ビオディナミワイン」は、ビオディナミ農法で栽培されたブドウを使ったワインですが、
醸造においてはどうなのでしょうか。
実際のところ、その醸造方法はつくり手により様々です。



認証を受ける、受けないは生産者の考え方によりますが、「Demeter=デメター, デメテール」と呼ばれる認証団体もあります。

Demeterの認証は、ハードルの高い規定をクリアしなければ、名乗ることができません。ワイン醸造における酸化防止剤として使用される亜硫酸塩の添加量も制限されています。

ドイツに拠点を持つ国際認証団体で、ワインに限らず、ビオディナミ(バイオダイナミクス)農法の指導や、それによって生産される食品の認証を行っています。

Demeterは、穀物の栽培を人間に教えたとされる “ギリシャの豊穣の女神” の名前に由来。1924年に始まり、その商標は1928年に登録されました。

現在はアメリカにも組織があり、昨今の自然派志向やサステナブル消費の世界的な隆盛とともに、Demeter の認証マークは50か国以上で使用され、ヨーロッパ以外でも重要な役割を担っています。





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