「ヴィンテージワインをいただいたのですが、飲むまで少し時間があるので、保存するのに、注意することはありますか?」
よくいただく質問です。

「ヴィンテージ」は、原料となった葡萄が ”収穫された年” を示す言葉として使われます。「ヴィンテージワイン」となると、熟成により深みを増して美味しくなった、また、価値の高いワイン、として認識されることが少なくありません。

そんな「ヴィンテージワイン」を保存するにはどのような注意が必要なのでしょうか。
ワインを保存する場合、次の三つの点に注意が必要といわれます。

・温度と湿度
・光
・振動

温度の管理、ヴィンテージワインは温度変化に非常に敏感であり、適切な温度で保管することが必要です。15℃〜18℃での管理が好ましいといわれ、この範囲を超えた高温や低温はワインの品質を損ねる原因となります。

ワインにとって光は大敵、直射日光が当たらない場所を選ぶことが重要です。特に紫外線はワインの味や香りを損なうことがあり、ヴィンテージワインの保存においては光の影響を最小限に抑えることが求められます。保管する場所を選ぶ際には、窓の近くや明るい場所を避け、暗い場所を選ぶことが大切です。

現在、デイリーワインなど手頃な価格のワインはスクリューキャップや樹脂コルクで栓がされています。熟成に耐えうるポテンシャルの高いワインを見てみると、そん多くにはコルク栓が用いられています。湿度が低いとワインボトルのコルクが乾燥し、酸素が入り込む可能性が高まります。保管には55%〜75%程度の湿度が推奨されています。湿度が高すぎるとカビや腐敗の原因となりますので注意しましょう。

10年、20年の熟成期間を経たヴィンテージワインはとてもデリケートになっています。大きな振動は、ワインの組成にとって好ましくありません。振動によってワインの諸成分が不溶性になって変調をもたらす可能性が高まるのです。

温度と湿度を考えた場合、冷蔵庫の野菜室へ、ワインを新聞紙で包んで保存、という考えも出てきます。しかし、冷蔵庫はドアの開閉により多くの振動をワインに与えることになり問題です。

「ヴィンテージワインを長期保存する」と想定した場合、静かな場所にワインセラーを設置するのが好ましいようです。記念日などにいただいた場合には、早めに消費することをおすすめいたします。




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