霞がかった茜色のワイン ー ピリ・ヴァイン ピノ・ノワール 2021

人生いくつになっても新たな出会いというものがあるようで…
霞がかった美しく淡いあかね色、うすはりのグラスのような繊細さをもつ味わい、美しい美味しさのピノ・ノワールに出会ったのでご紹介したい。

「konishi1924」のお客様にメールマガジンを出そうとワインをピックアップ、今回のテーマはドイツのピノ・ノワールに決定。
近年、気候の変動やブルゴーニュワインの価格高で注目されており、2024年はその動きに拍車がかかりそうなのでね。

ピックアップしたワインの紹介文を書いていくが、5本目にきて筆が進まず、もといキーボードの指の動きが止まりましてね。
インポーターさんの試飲会で高評価をつけ、仕入れたものの、味わいを自分の中に落としきれていなかったよう、書いていても、なにやらうまく伝えられず、ざわざわ・・・。
悶々としていてもはじまらないし、それならばと味わってみることに。

年を重ねてくると経験値が増えるので味わってみると色々理解できるし、なんとか伝えられかもしれない。



ワインをセラーから出してテイスティング準備。

キャップシールの無いワイン、「若いうちに楽しんで!」 のメッセージ。
はい、受け取りました!!

ラベルは好みのタイプ。

このワインは自然派、ナチュラルなつくりのワイン。
ラベルがえげつないほど派手なものもあるけど、こういう品のあるラベルが個人的には好み、ワインの味わいにも品がありそう。

ピリ・ヴァイン ピノ・ノワール 2021

抜栓してワインをグラスの注ぐと、色がかなり薄く濁りも、グラスの脚が透けてみえる、淵にすこし淡いピンク色を確認。
日本の色にいい表現がある「茜色」、淡い茜色で霞がかった感じだ。

グラスに鼻を近づけると、少し酵母の香り、いやなものでく、ナチュラルワインらしいかと。
すりおろしたリンゴ、さくらんぼ、クランベリージュースやストロベリージャムの甘い香りも。

口にしてみると、なんとも爽やかで綺麗な味わい。
こういう赤ワインの経験はないかな…。
綺麗で繊細、品の良さがこのワインの持ち味。

それでは軽いのかというと、少し違う。
しっかりとした酸が感じらるのに、酸っぱくないのは果実味がバランスをとっているから。
味わっているとじわじわと旨味が増して余韻も長い。

ワインから仕事の丁寧さが伝わってくるよう。
和食の達人が手間暇をかけてつくりだした懐石料理みたいに繊細、素材の味わいが感じられる。


美味しい…。


美味しさがストンと落ちましたとさ。



konishi1924 のワインの取り扱いはヴィンテージワインが多く、それに伴い、ここ数年のテイスティングでは濃くて時間の経過を経たワイン中心で、今回のピリ・ヴァインの若さと繊細さはとても新鮮でした。

本当に繊細、上等なうすはりのグラスみたいだわ…。

こちらの聡明そうな美しい女性がワインのつくり手のChristine Pieroth(クリスティン・ピーロート)さん。
ピ―ロート家は、ドイツ、ナーエ地方のRummelsheim(ルンメルスハイム)村で、代々複合農家を運営。
クリスティンは現在、家族がもつ畑の一部を自身の考え方に沿った農法と醸造方法でワインを生産、Piri Wein、またはPiri Naturelというブランド名で販売中。

「ワインにとって最初に大事なことは、畑での仕事を楽しみブドウ樹を育てる事」とクリスティンは語る。セラーでの仕事はその次だと・・・。


幼少期よりワインと共に育ち学んできた彼女ですが、あまりにワインが身近にありすぎたのか、共に多くの時間を過ごしすぎた影響か、さらには好奇心旺盛でもある彼女ですので、かつて一度、ワインから離れ忘れる決断をしたことがあるそう。


外の世界を経験するためにカナダへ。しかし、そこでも美しいブドウ畑に出会い心を奪われてしまい、やはり自分の道はブドウと畑と共にあると再認識してドイツへ帰りワイン造りの道へ進む事に。帰国後、ガイゼンハイム大学で学び、ラインヘッセンの著名なWeingut Kellerで研修し、膨大な数のワインを飲んで舌も鍛えてきたそう。

ヴァイングート・ケラーはドイツのラインがウの秀逸な生産者。
マスターオブワインのジャンシス・ロビンソンは 「私が辛口のドイツ・リースリングの偉大さを伝えるために1本のワインを選ぶとしたら、ケラーのリースリングを選ぶだろう。彼らのワインは“ドイツのモンラッシェ”である。」と語ったとか。
なかなかおいそれと研修できる醸造所ではないのよね。

彼女の真の初ヴィンテージは2018ですが、Piri(ピリ)として初めて商業ベースに載せてのリリースは2019が初となります。今回紹介しているワインは2021ヴィンテージ、三度目のリリースワイン。

今回しっかりと味わってみると、かなりワイン造りが上手いのが分かる、白もロゼも含めて追いかけてみたい、今後もこうご期待のワイン間違いなし!




※ ワインのコメントは十人十色、味わいの感じ方は人により異なりますのであくまでも参考程度にご覧ください。




ご紹介しましたワインは ↓ こちらから購入可能です。
ピリ・ヴァイン ピノ・ノワール 2021



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